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昔の写真をiPhoneで取り込む専用ガジェット「Omoidori」を借りて約3000枚データ化したら最高だった話


実家を出て早21年。地元にいた時間よりも、東京での暮らしのほうがすっかり長くなってしまいました。子どもが出来ると「自分がこの子くらいの時はどんなかんじだったんだろう?」と、親にアルバムを見せてもらうと知らない世界がそこには沢山あったりする。

実家には昔の思い出系の荷物がそれなりにあり、母には「もし残されたとしても処分しきれないからある程度は整理しておいてほしい」と伝えてはいるものの、写真はこちらも見たことがないものがまだまだあると思ったので、えいやと気合をいれてデータ化することにしてみた。

とりあえず実家から送ってもらったアルバムたち。他にも沢山あって、合計ダンボール箱3つぶんを取り込んでみた。中には両親が子どもの頃のもあって歴史を感じるけど、思っていたよりも多かった。



データ化するツールのアテはすでにあって、2016年にPFUから発売されたOmoidori(おもいどり)という製品でやろうと決めていた。PFUは家庭用スキャナを爆発的に普及させたScanSnapや、優れたキーボードとして特にプログラマ界隈で愛用者が多いHappy Hacking Keyboardシリーズなどを手がけている素晴らしいメーカーさん。

OmoidoriはiPhoneを装着して写真を撮影し取り込めるというもので、仕様はざっとこんなかんじ。
対応機種:iPhone 8, 7, 6s, 6, SE, 5s, 5
出力ファイル:JPEG
解像度:450dpi~600dpi程度
商品価格:12,000円程度

Facebookで「そろそろデータ化したいのでOmoidori買おうかなー」と言っていると友人から「担当の方を紹介しますよ」と繋いでいただいて「感想などを是非教えてくださいね」ということで、2週間ほどOmoidori一式をお借りした次第。このエントリでは3000枚ほど撮影した結果の使い勝手などをお届けしたいと思いますけども、先に要点をまとめて言っておくと

■よいところ
・とにかくお手軽、操作が簡単、わかりやすい
・画質はそれなりなためファイルサイズが小さくてよい
・2L版など集合写真なども合成できて素晴らしい

■改善してほしいなというところ
iPhoneの最新シリーズへの対応
・日付読み取り機能の精度向上
・6つ切りなど、さらに大きな写真の取り込み対応

といったかんじ。取り込んだ後のデータについてはLightroomで処理をしているので、Omoidori側で補正などは試してないのでご了承くださいませ。

まずは商品パッケージはこんなかんじ。いいデザイン。





大きさはこのくらい。対応しているiPhoneがピッタリはまります。



2018年現在でも現行機種としてラインナップされているiPhone7,8に対応している状況だけど、iPhoneXシリーズの対応など何かしらアタッチメントで出来ると嬉しいですね。今後の展開がもしあれば期待したいところだけど、こういった商品は継続的にニーズがあるようなものでもないと思うので難しいかもしれませんね。

こんなかんじでパカッと開く




内部はこうなっていて、フラッシュと鏡がある構造。



電池は単3を2本装着するスタイル。今回は3000枚ほど撮ったけど電池交換せず終えたくらいの消費量。



撮影時は専用のアプリを使って行う。使い勝手はシンプルで、チュートリアルもわかりやすい。



通常撮影と合成撮影の2種、それだけ。



今回はオプションのフォトプレッサーもお借りしてみた。これはアルバムに入っていない単体の写真をスキャンする時に写真のたわみを防ぐアクリル板。



本体にはこのように装着するんだけど、マグネットか何かがついていてピタッとくっつく。そしてフォトプレッサーを付けた状態でも、アルバムに入ったままの写真を撮影しても特に問題ないので基本このスタイルでスキャンをした。



通常の撮影はこのようなかんじで、2回連續で左右からフラッシュを当てて撮影をして合成されるという方式。日本のiPhoneだから仕方ないのだけど、シャッター音がうるさいのはちょっと難点【GIFアニ】
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集合写真などは2L版を選択し、表示されているガイドに沿うようにまずは左側を撮影



次に右側を撮影



自動で合成される



ババーン、最高。



集合写真は2L版くらいまでが対象で、それよりも大きいと(2度の撮影でカバーしきれない大きさは)合成が出来ないのがちょっとつらい。技術的に難しいのかもしれないけど、もっと大きな写真にも対応してほしいので是非実現していただきたいかんじ。

撮影したデータはトリミングしたりという簡易な編集がOmoidoriアプリでも可能。なんだけど、自分はAdobeLightroomでデータを全部取り込んで一括で編集したりしている(Macでババーっと操作できるので楽ちん)ホコリが多少はいったりしてしまうのでそれをLightroomで除去したりもした。



Lightroomは以前こんなエントリを書いているのであわせてどうぞ。
画像編集ソフト Adobe Lightroom で出来ることが50分で大体わかる実演をしたので動画で紹介します - 941::blog



はい。といったかんじで、Omoidoriで昔の写真を取り込んだ話でした。本体を乗せてボタンを押すだけではあるものの、写真の取り込みはかなり時間がかかってアルバム一冊あたり数十分かかってしまうので気長にやる必要があるためのんびりやりましょう。(週末頑張ったけど3000枚は2週間では厳しく、平日もかなり作業した)アプリの処理速度があがったり、iPhoneの性能が向上したりするともっと時短になるかも知れませんけどね。

作業後は自分の場合、iCloudで家族と共有するアルバムを作ってそこに突っ込んで閲覧&バックアップでDropboxに保管という形をとってみた。母親は昔の写真を気軽に見られるということで喜んでいるし、母親の妹が遊びにきた時に二人が子どもの頃の写真をiPadで見て盛り上がったそう。

写真はひと目で伝わる情報量が多いし、記憶の楔とも言うべき存在なので見ると途端に「あの時はこうだったなあ」とか「この写真撮った後にこんなことがあったなあ」とか色々と思い出せるので昔の写真を大事にしている方は是非眠らせておかずにデータ化するのをオススメしたい。そして、親が持ってる昔のアルバムをデータ化してあげたらかなり喜ばれますよ!プチ親孝行にも効きますね。

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本文はここまで。取り込んだ写真が懐かしかったりしたので少しご紹介。

母方のじいちゃんとばあちゃんの写真。二人ともすでに鬼籍に入っているけど、じいちゃんは母が高校の卒業式の日に亡くなっているので(そんなことある!?)じつは初めてちゃんと見た。こんな顔だったんだなあ。



叔母と母が子どもの頃。お揃いでかわいい。



父の若かりし頃の姿がどこかにある写真、町並みが時代を感じさせる



父の修学旅行、昭和40年くらいに北海道から京都までどうやって行ったんだろか。



父がまだ勤め人をしていた頃(その後に独立して自分で会社をやった)若いし車がかっこいい。



父と母の結婚式。当然やったんだろうけど、写真を見て初めて式が開催されたのを知る。両親の結婚式の様子はなかなか知る機会がない。



自分と真ん中の兄が小さい頃。息子によく似ている。



自分が4歳か5歳の時、年の離れた従兄弟の結婚式で関東へ来た時の写真。鎌倉へ行ったようだ。



上の写真と同じ頃。ディズニーランドへ行ったのはよく覚えている。今、自分の娘が5歳なので小さな子どもを連れて人が多いところへ連れて行く大変さがわかる。父は普段から子どもの面倒をよく見るタイプではなかったのでとても苦労しただろうと思うし、それでも子どもを楽しませようという気持ちが写真から伝わってくる。親父、えらい。



ボーイスカウトのキャンプをしている様子かな。自分の中でキャンプといえば、この朝もやの中で木々の間から太陽が差し込むなかで行う朝礼のイメージが強い。



一気に時代は飛んで、自分が学校を卒業した時なので20年くらい前。ロン毛っぽいし、なんかカッコつけてるのか知らんけどヤンキーっぽさあるし、一体なにがあったんや…



これは10年くらい前かな、数ヶ月くらいだけど一緒に住んでいた猫と姪。数年前に死んじゃったけど、とても温厚で優しい性格の猫だった。また会いたいな。



と、色々なことを思い出せるのでした。