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たまに面白いことをいうブログです

20年勤めた会社を辞めたので自分で80人参加の送別会を開催した #941fes

自分で企画して運営して前説して司会してプレゼンして3時間喋り続けたらめちゃくちゃ盛り上がった!という話です。ありがたい。

こちらのエントリで使っている写真は @tanocchi @nakansuke のお二人によるものです。マジ感謝。

行くも地獄、戻るも地獄な開催までの道のり

普段からイベントとか幹事とかやっていると、送別会も自分でやったほうが色々と満足度が高そう。というわけで、一緒に働き長年仲良くしてもらっている @sasakill に退職の報告がてらご飯を食べている時に「送別会が何度もあると大変だからドーンと一回でまとめてやろうと思って」というと「え!それ俺も行きたい!」と言うので「たしかに社外も参加可能なの、アリかもしれないね。100人くらいの箱をおさえちゃおかな」ということに。

同僚でありブロガー仲間でもある @tanocchi さんと寿司を食べに行ったときに送別会やろうと思ってーという話をしたら「100人くらいないい箱ありますよー」と秋葉原パセラ系列の会場を紹介してもらう。一般的には「え、自分で自分の送別会を!?」とか言いそうなもんだけど、たのっちさんは私のことをよくわかっているのでそんなことは一切言わない。

会社の後輩たちに退職報告をポツポツしていて「じゃあわたし幹事手伝いますよ!」と数名が手をあげてくれたので「お、じゃあ会場おさえておいて〜」とお願いしたのだけど、よくよく考えたら自分の名前でやるイベントなわけだし来てくれる人たちに面白いコンテンツを用意しないといけないしで結構大変そうだなということに気づいてしまって「いや待てよ、春だし花見ってことにして適当に来て適当に帰ってくれというスタイルだと楽なんじゃない?」と思い至る。

幹事グループに「ごめん、花見にしたいんだよね。会場バラしてくれる?」とお願いしたら「もうキャンセル費用が発生するタイミングになっちゃったみたいです。キャンセル費用は25万円かかるそうです。」といわれる。そう、会場がレンタルスペースではなく結婚式の二次会をやるようなしっかりとした設備とスタッフが完備されているためわりとお高めなのだ!

「じゃあやるっきゃないね!」と腹を括り、イベント用の画像を幹事グループで手伝ってくれているデザイナーの @nakatanigo に作ってもらい、イベントページを作成して告知開始。会場が100名入ったら70万円だそうなので、7,000円で80名、LT枠もほしいよねってことで2000円に設定し3枠、学生もくるかな?と学生枠を2000円にして10枠、参加できないけどカンパしてくれる大人はきっといるよなぁじゃあ5000円で枠無限、ってかんじで用意する。

 イベントを公開して募集開始したところ初動がよくない。イベントは初動が重要。パーンと話題になって一気に埋まっていかないとなかなか厳しいということを経験上よくわかっている。公開翌日時点で参加者20人。100人集めたいのにこりゃまずい。幹事グループには「集客厳しいのでもうちょい様子を見るわ」と共有。送別会に7000円が高いのか、4月の上旬の平日はみんな忙しいのか。

イベントの1週間前の時点で集客は40人ほどという状況。会場とやり取りしている幹事メンバーに「50人で見積もり再度もらってください」と依頼。返ってきた回答は「会場の最低保証料がかかるのでこの値段です」というもの。今とることができる選択肢は4つ。

  1. イベント中止。会場にキャンセル費25万を払い、参加予定の方には全額返金。
  2. 赤字開催。最低保証料に届いていないので20万円ほど自腹を切って開催。
  3. 会場変更。会場にキャンセル費25万円を払い、近隣でレンタルスペースを借りて酒やフードを自分たちで調達して安めに開催。あと20人くらいで赤字は免れそう。
  4. 集客がんばる。めちゃくちゃ頑張ってあと1週間で100人を目指す。

幹事グループから色々とアイデアをもらいそれぞれを検討したけど、「4. 集客がんばる」だなと気合を入れ直して来てほしい人に個別DM作戦。告知もしなおし。「同僚として働いたことがある人じゃないと参加できないんでしょ」と言われることがあったので「この投稿が見えている人は参加権があります!」と、あやしい情報商材みたいな宣伝もした。

開催するのも大変だこりゃ… ↓「20万赤字なの助けて!」のPost

 

そして資料も作りまくる。20年を振り返るのはすごい大変で、写真をピックアップするだけで1年あたり1万枚あって20分、20年なので400分。その年に何があったかもわからんといけないよなーと「インターネットの歴史」とか「その年に流行した音楽」なんかも入れ始めたらまるっと2週間ほど資料作成に時間がかかってしまった。

 

開催準備編

やりたいこととかを考えていくと、どうやらこのイベントは「結婚式の二次会」とか「アイドルのイベント」にうっすら近いようだった。最後は握手会で締めて参加者にお土産を渡したいなんて完全に結婚式の二次会であり、アイドル。

イベント運営に慣れすぎてしまっているわたし、タスクを幹事グループに割り振りして残タスクの状況を確認したりすると

  • 「渡すもの、缶バッチなんてどうですか?業者みつけてきました、デザインこれで」とgoくんがサササーっと準備してくれる。最高か。
  • 「配信は無しでアーカイブだけ残したい」とだけ言って、あとの音響・撮影などはたのっちさんがすべてまるっとやってくれた。神。
  • 「参加者みなさん、アイコンで認識してることが多いから参加申し込み時点でアイコンURL聞いてるので名札つくってほしい」と言ったら完璧に準備してくれるし、「受付と寄せ書きこんなかんじで準備しときますねー」と準備が秒でつつがなく進行していく。いやもうこれ仕事のクオリティだろ。

各自の自走がすごすぎてほぼ何もしなくても会の準備が進んでいく。さんきゅーすぎるぜ。伊達に20年くらい前から一緒に働いてない。(みっちり一緒にやったわけではないけど)

そんなこんなで開催前日。「そういえば衣装がないのでなんか主役ってわかりやすくならんもんかね?」と相談したところ「風船とかつけたらいいんじゃないか」ということになり、渋谷にあるバルーンショップで買うことに。

 

幹事グループでの会話

ついにやってきた!イベント当日

この頃は絶賛有給消化中なので午後すぐから準備開始。朝、台湾で大きな地震があって同僚や友人がいるので心配になったりする。

準備のため、渋谷にあるバルーンショップへまずは行っていいかんじの風船を購入。渋谷といっても駅から15分ほど離れているので頑張っていく。ここだ。

 

思っていたよりも250%くらいファンシーなお店の中で、ああでもないこうでもないと風船を自分で選んで「今の会社と買収前の会社と次に行く会社をそれぞれ小さいバルーンの色に指定したい」とかやっていた。こまか。お代は1万5000円。こういうのはね、パッとやりきりましょう。

 

風船おじさん!

 

会場となる秋葉原のビルで幹事グループと合流し、1Fのカフェで最終確認を色々するの図

 

ササッと受付を作る幹事グループの面々、仕事が早い

 

準備しておいてもらった名札、ウルトラわかりやすい。「941さんとの関係は…」と一応書いてもらうスペースを用意してもらい、書き込んでもらった。結果的に全員知っている方だったのであまり必要なかったけど面白かったのでヨシ。

いよいよだ!イベントの様子

というわけで、始めて実際の会場に踏み入れてプレゼンの準備などを進める。ぜんぜん把握してなかったけど、会場に設置されている3つのスクリーンのうち1つがめちゃくちゃデカい!笑えるデカさ。

 

一番乗りしてくれたのは元同僚で今はPodcast仲間の @narumi さん。じつはすごいマメで。こういうやつは必ず顔をだしてくれる律儀な一面がある、えらい!

 

どデカスクリーンの前で皆さんと記念撮影、なんだこれ

 

受付では着々とゲストが到着、コロナ禍を経てみんな久しぶりすぎる〜〜〜〜

 

tanocchiさんが完全にプロの仕事で、明確に依頼してないのに来場者の写真を収めてくれていた。プロの仕事ってのはこういうことだよ。ありがてい。

 

私はというと、会場が結婚式っぽい丸テーブルが配置されている形だったので、来場者みなさんに「あー!いらっしゃいませ!あなたは多分ここらへんのテーブルが向いてる!」と案内したり、隙間を見て談笑などしていた。

 

そんなこんなでイベントスタート!前説と司会ともに私です。注意事項を言ったり、𝕏でPostしよう!と練習してもらったり「今日は風船つけて歩いてますからね!これ今日かってきたの、1万5000円!いいでしょ!」とか喋っている

 

強制𝕏Postチャンスに乗ってくれる参加者のみなさん、えらい

 

乾杯は20年前に入社した時の最初の上司、小久保さん。入社してみたら物凄い仕事ができる人で「偉くなるためにはこういう人と戦わないといけないのか、ライブドアやべーな」と思っていたら小久保さんが凄すぎただけでした。

「941さんの生前葬へようこそ!よくわかってないけど乾杯!」と会場全員が、むしろ私自身も感じている「結局この回がなんなのか誰もよくわかってない」を代弁してくれる100点満点の乾杯。

 

続いて本編とも言える「秘話だらけの20年振り返り」というプレゼン。作るのに2週間かかったやつですね。一般的に基調講演といえば40分くらいだろと思ってタイムテーブルに40分としたんですけど、あまりにボリュームが多くなってしまったので結果的に100分くらい話しました。アハハ。仕方ない。

 

昔の会社の話で「今だしたら誰に怒られるのかよくわからないけど駄目っぽいのもあるような気がする」と思って撮影禁止にさせていただいた次第。「あの事件の日、東京地検にCD-ROM奢った」とか話したりしてた気がします。

 

「あったあったー!」と盛り上がっているはずの皆さん

 

みんな若かった

 

プレゼンは10年分で一旦休憩し、募集したLTを3本をやっていただく。

@bash0C7 さんには「恩返しと恩送り」というタイトルで、941さんが色々残してくれて皆ありがてーと思ってるよー的な内容でプレゼンいただいた。ありがて〜。

 

@jollyjoester さんは「仮想敵941さん」という不穏なタイトルでドキドキしていたら、いつも941さんの背中を追い続けているんだという熱いプレゼンだった。うれぴ。

 

同僚のまんじさんは「AtCoderっていう好きなゲームのスポンサーを941さんがセッティングしてくれたよ」という話をしつつ、奥さんの惚気をしていた。わろた。

 

登壇者の目の前でゲラゲラ笑いながらツッコミをしつつ聞くスタイル

 

そういえば自分は食べる暇なくて味がわからないけど、食事がとっても美味しかったみたいです。さすがパセラリゾーツ。

 

そんなこんなで合計100分のプレゼンは終わり。ひゃー、駆け足で100分だからしっかりやると3時間くらいかかるんじゃないか。やらないけど。お疲れ様でした。

 

イベント終わって来場者皆さんと談笑する時間が10分くらいあったのでテーブルをまわりまくる。ちゃんと風船つけております。

 

イエイ

 

ウケる〜!

 

普段まったく接することのない人達が自分のイベントきっかけでワイワイしてるのを見るとなんとも愉快な気分になりますね!こういう楽しさはなかなか作れない。

 

そういえばパセラリゾーツさんがイベント開催の記念にってことで景品を用意してくれたので、参加者の名前をリストにしてChatGPTさんに1名だけ選んでもらった。ら、幹事グループでバシバシ撮影しまくってくれていた @tanocchi さんに当たって笑った。仕込みなし。これがガチ。

 

イベントの終わりには幹事グループから、皆さんに書いていただいた寄せ書きとお花をいただきました。めちゃありがてえ。家でじっくり読みましたけど、だいぶいい話だった。

 

お見送りは記念の缶バッチを渡しながら私と強制握手会。楽しすぎる。

 

途中、汗を拭かれる。すしざんまい。

 

パセラさん、会場利用者向けの特別プランで「同じビルの中で二次会が安くできる」という素晴らしいものがあるので利用させてもらう。飲放題付き、カラオケ込で2時間2500円。(しかし私がカラオケ嫌いなので絶対に歌うなよと厳しい制限が設定された)

 

二次会の乾杯は乾杯で有名な @jollyjoester さんにお願いした

「カンパーイ!」 声量がすげえ

 

元上司の小久保さんが治安悪いことばかりするので「やりますか」と昔を思い出してグッと。

 

一気飲みはやめましょう

 

どうしても一気飲みをしたい小久保さんを「おじいちゃん、そういうのはもう平成で終わったのよ」と介護するわたし

 

でもやめない。どうかしている。もうしらない。

治安の悪い二次会もキッチリ2時間で終わり、無事にイベントの全日程を終えることができました。はー、お疲れ様でした!

 

幹事グループの皆にはマジ感謝です!20年色々とやってきたけど「あの時お世話になったのでこのくらいは」と手伝ってくれて嬉しかったす。また飲みましょう。

 

翌日、参加者の皆さんお一人ずつお礼のメッセージを送り、カンパ枠でご協力いただいた皆さんにもお礼と参加者限定ってことでプレゼン動画のアーカイブをお送りしました。


というわけで、自分で企画して手伝ってもらって自分の送別会が終わりました。次回は還暦祝いなので15年後にお会いしましょう!

 

言及していただいたもの

イベントが終わってからブログやら色々と出していただきました。イベントの感想とかすごい嬉しいので皆も書いたり喋ったりしよう!

 

toya.hatenablog.com

 

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tanocchi.com

 

後日談

20万赤字になりそうだったのは結局どうなったかというと、多少の黒字になって無事に終えることができました!いやはや、ありがたい。カンパ枠の皆さんにも感謝です。結果、このように募金することもできました。