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「休みなんていらない、とにかく作品を作るということが何よりも大事」ゆでたまご先生に仕事のスタイルについて聞いてみた

【インタビュー】キン肉マンスタンプ完成記念!原作者 ゆでたまご・嶋田隆司先生オススメのスタンプは?
というわけで、LINEでキン肉マンスタンプが発売開始になったのでキン肉マンさんことキン肉スグルさんと
キン肉マン」の原作者である、ゆでたまご嶋田隆司先生にご来社いただいたので
ちょっとお時間をいただいて仕事への取り組み方などについて聞いてみた。

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――今日は色々とお伺いしたいと思います、宜しくお願いします。最初に、かなり間があいた作品
の続きを描かれているということで大変な部分などもあるかと思いますが、工夫されている点やこだわり
などについてお聞かせいただけますか?

今回、24年ぶりにキン肉マンの連載をまた始めたんですけど「復活」がテーマになっています。
それぞれのキャラクターに思い入れがありますし、ゆでたまごが作った作品だけど読者の皆さんそれぞれ
思い入れが強いキャラクターというのもあります。あまり主要ではないキャラクターもひどい扱いをすると
色々いわれるのが難しいところですね(笑) ――作品作りは大変なのですね。24年ぶりとなると過去の作品を読み返すといったことも頻繁にあるのでしょうか?
今作では当時のシーンを彷彿とさせるようなものも取り入れているので、過去の名シーンや昔の悪魔超人など
過去の作品は入念に読み返しますね。作っていく時はキャラクターをどう動かすのが正解なのか検討して
いくんですけど、漫画には必ずベストな正解というか方程式というのがありますからそれを導くために
とにかく粘ります。


――煮詰まってしまうことも多いと思いますが、どのようにリフレッシュしていますか?
他の方だと「スタッフと一緒に喫茶店でやる」とかそういうと思いますけど、私の場合は仕事場から
絶対に離れないでとにかく1Pでいいからなにか書いてみる
、というやり方です。
最近の作家の人は形にする前段階で色々やりすぎて結局原稿を落としたりするみたいですけど、僕らの
時代は1度でも原稿を落としたらクビという時代だったんです。だから休みなんていらない、とにかく
作品を作るということが何よりも大事ですから必死ですよ。


――最近だと「あ、今週も休載かー」なんて気軽に読者側も慣れてしまっている部分もありますが
毎週連載というのは本当に大変なのですね。少し話は変わりますが、キン肉マンはプロレスが題材に
なっています。プロレスや格闘技以外でアンテナを張っているものというのはありますか?

それが漫画に役立つかどうかを考えて映画を見に行くことはないですけど、常に色々なものにアンテナは
張るようにしていますね。プロレスや格闘技以外のことはいい加減にというか万遍なくというかんじです。
たまたまつけたテレビでいいところがあればアイデアの引き出しに入れておきますし。


――なるほど。先ほど「読者からの意見」についてお話がありましたが、ポジティブな意見で
嬉しかったものなどはありますか?

そうですね、キン肉マンはとにかくツッコミどころの多い漫画なんですね。
「矛盾点を指摘して遊んでいるけど、他の漫画家がやったら嫌だ。ゆでたまごが書いてるのが嬉しい。」
ということを言われるのはありがたいですね。今の作家が書いたらもっとうまいことやれるのかも
知れないけど、自分たちが、ゆでたまごがやるってのが大事だと思っています。
「今週もゆで節が炸裂だ!」って言われたりするとやっぱり嬉しいもんです(笑)


お茶目な嶋田先生とキン肉スグルさん
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――そんな大人から子供まで幅広い読者がいるキン肉マンという作品を作っていくうえで気を
つけていることはありますか?

週刊プレイボーイという青年誌で連載をしていますが、エッチなネタは入れないようにしています。
「漫画は子供のもの」という気持ちがあるから、ちっちゃい子に読んでほしいんです。
以前の連載当時に子供だった人達が大人になって自分の子供に読ませるというのもありますし、
少年漫画として書くようにしていますね。

――世代を超えて愛される作品というのは「27年前の伏線の回収に成功!」と一時期話題に
なりましたね(笑) 子供のもの、という観点では読者応募の超人という企画はとても成功されて
いますよね

最初は読者サービスで始めたんですけどね、あれで人気が出た超人は沢山いますよ。
ラーメンマンロビンマスクとか主要なキャラクターたちも読者応募からです。
もちろん小さい子が書いた絵だからリライトしたりしますけど、子供だからこその発想があるし
魅力的じゃないかなと思います。


――個人的にはカレクックとかベンキマンとかが好きです。
子供ながらに「えー!そのまんま乗っけちゃうんだ!」という衝撃がありました

ありがとうございます、ちなみにベンキマンはオリジナルですね(笑)


――今日はお忙しいところありがとうございました。これからも作品を楽しみにしています!



というわけで、ゆでたまご嶋田隆司先生にお話を伺いました。
リフレッシュばかりしてちゃいけませんね…。

最後に、最新巻の40巻の表紙で写真を撮ってもらいました。
先生がアトランティス、自分はブラックホール!うおおおおお
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