941::blog

たまに面白いことをいうブログです

二度目の #yapcasia の運営やってきた!(準備編)

まず最初に、YAPC::Asiaに関わってくれたスピーカーの皆さん、参加者の皆さん、スポンサー企業の方々、
運営の皆さん、ボランティアスタッフの皆さん、制作に関わってくれた会社の皆さん、そして当イベントに
ついて言及してくれた全ての皆さん、ありがとうございます。
皆さんの応援もあり、今年も無事に大きな事故もなく終えられて感謝しています。
過去最多の来場者数となったYAPC::Asia 2011の様子をお伝えします。


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ちわっす!終わって丸1週間経っちゃいましたが、今年もYAPC::Asiaやりました!
3日間で600人超のエンジニアが集うPerlの祭典!やっぷしーえいじあー!ってことで、去年に続き
今年もJPAの一員としてやってやりました。いやー、勢いで乗り切った去年よりも色々感じるイベントでした。


去年書いたエントリはこちら。
YAPC::Asia Tokyo 2010 をやってきた! (準備編)
YAPC::Asia Tokyo 2010 をやってきた! (当日編)

牧さんがクロージングで「ブログ書くまでがYAPCです!」と言ってくれたおかげで600人の参加者という
イベントで150件を超える感想エントリがあがってる様子で、こりゃすごい。
自分もさっさと書きたかったのだけどYAPC終わった途端にひどい風邪をひいてしまって
扁桃腺炎とかいうやつになっており出遅れた次第。サーセン

というわけで、今年のYAPCがどうだったか運営側から見た視点でちょっとお話させてください。
自重せず書き殴ったのでだいぶ長いよ!そしてあんま面白くない!




YAPCってなに?


エンジニアであれば「Perlという言語のカンファレンスというかお祭りみたいなもんだよ」というと
わかるだろうけど(というかそもそも認知度がかなり高いのでエンジニアには説明の必要すらない)
エンジニア以外の職種の人からは「なんか難しそうなことやってるイベント」くらいの認識らしい。

んで、YAPCってのはですね。去年のエントリのコピペだけど、こんなやつです。
YAPCは「Yet Another Perl Conference」の略で、プログラミング言語Perl」に関するカンファレンス。
プログラミング言語には色々な種類があるのだけど、特にこの Perl というのは変態的に優秀な
エンジニアがよく使っている&そのコミュニティが素晴らしいという印象(あくまで個人的な感想)
YAPCは世界的に行われていて、ヨーロッパや北アメリカ、ブラジルなどでも開催されてる。
このYAPCというのは、最先端でゴリゴリとコードを書きまくっているPerl Hacker(すごいPerl使い的な意味)
達が集う Perl のお祭りで、YAPC::Asiaというのは参加者でいうと世界最大の規模で行われてるわけです。

このYAPC::Asiaというのは2006年から行われていて、元々はエンジニアの有志たちで運営されていたものが
2009年からはJPAという Perl の協会で運営されている。このJPAには Perl を導入している企業の方達が
理事として参加されている。私が所属するlivedoorミクシィさんやDeNAさんなんかも。


で、自分は去年と今年のYAPC開催にあたりメインで担当させていただいたというかんじ。


過去と向きあうことから俺のYAPCは始まった


昨年のYAPC::Asia 2010 で全ての日程が終えて荷物の撤収をしている時に、「来年も是非941さんにやってほしい!」
と結構な人数の人にTwitterで言われ、もうその時から「来年もやりたい」と思ってた。終わってすぐに
”今回は初めてやったので勝手がわからない部分もあったけど、来年はもっとこういうことしたかったなー”とか
思う部分も多くて、具体的な改善策はいくつか考えていたりした。

ただ、参加者を対象としたアンケート結果はけっこう心にグサグサとくるものが多くて、実は終わってから
3ヶ月くらいはまともにアンケート見れなかったりした。自分でもまずかったなーとか足りてないなーと思う
部分は自覚していたのだけど、いざ言われるとやっぱりションボリするというかw

具体的にYAPC::Asia 2011 の準備を始めたのは結構早くて、2月の終わりくらいには牧さんへ
JPAの理事会があると思うのだけど、そこで今年のYAPCについて相談させてほしいので時間ください」と
連絡した。そこでやっと、数ヶ月の時を経て、アンケート結果と向き合うことに。
これはもう辛い作業だったのだけど、集中して3時間ほどで「YAPC::Asia 2010反省と改善点」という資料を
まとめて理事会に出し、OKやろう、ってことになり始動した。

反省と改善


JPAの理事会で提出したものは、基本的には自分が感じたイマイチだった部分をメインにして、参加者からの
アンケート結果から「好評だったもの」と「改善してほしいもの」を抽出し、優先度が高いものから順に並べて
コストがかかりそうなものを中心に(予算的な兼ね合いもあるので)具体的にこういった点を改善したいのですが
という内容だった。 きっちりEvernoteに残っていたのでちょっと紹介。

YAPC::Asia 20112011年10月上旬開催予定
場所:東工大

■2011基本方針
・テーマは「Evolution」、Perlの先端を行く人をメインにすえたい【仮】
・好評だった投票制度はまた行いたい
・スポンサー企業の露出、交流の場を設けたい

■やってみての改善したい点(参加者からの要望含む)
・ランチタイムをリジェクトしない
・懇親会の参加費用見直し(スピーカーからは取らない)
・懇親会での食べ物、飲み物が不足しがち
・タイムテーブル変更のアナウンス方法をどうにかしたい
・参加者同士の交流をしやすくしたい。名札?飲み会でのしかけ?なにかしら。
・講堂内が暑いので何とかしたい
・スピーカーともっと話すキッカケを用意
・投票に必要なIDの付与方法は改善したい
・ 電源や無線LANアクセスポイントの配置図とかあると、わかりやすくて良いのじゃないか
・各種ロゴ(eps)、ppt/keynote テンプレートなどが事前にサイトからDL可能にしてほしい
・ウェブサイトの情報アクセシビリティを改善
 たとえば東工大へのアクセス情報や地図、いつ開催されるのか(日付)といった、
 当日必ず必要になる情報がトップページの上部になく、スクロールして下部にいったり、
 なんか以下クリックしたあとでないと到達できない。
・ 各トークが英語・日本語のスピーチ、スライドかという情報がなかった
トークの内容がインフラ寄りなのか、バックエンドなのか、UI なのか、タイムテーブルなど
 でわかるようになっていたらいいなと思いました


これでも一部なんだけど、上に挙げたものはほとんど達成出来た気がする。
で、結果的に告知をだしたのがこちらのエントリ。3月10日に「やるよー」て出したのは
去年もあったんだけど他のイベントがかぶるとどうしようもないから。
【Oct . 13, 14, 15】Announcing YAPC::Asia Tokyo 2011 "Evolution" - Japan Perl Association運営ブログ


スポンサーまわりと新たな試み


「今年はこんなカンジでやるので是非スポンサードをお願いします」と、主に去年スポンサードして
いただいた企業をまわりつつ、公式ブログをご覧になりお問い合わせくださった会社さんをまわった。
7月の中旬くらいから始めて、だいたい30社くらい。去年はJPAスポンサーをメインにまわって、基本的には
挨拶するくらいだったんだけど、今年は「YAPCスポンサーという制度の紹介とご協力をお願いしたいです」
と、具体的に資料を持って行けたので去年よりもだいぶ話しやすかった。

YAPCスポンサーは1口5万円で、公式サイトやイベント内で紹介させてもらったり、パンフレットと
一緒にノベルティグッズなども配ることが出来るというもの。
スポンサーまわりで色々と話している中で、去年の評判が良かったのかはわからないけれど
「もっと協力したい」と申し出てくれる会社さんがいくつもあってありがたかった。

そして、これは実際にまわっている自分しか体感出来ないことだと思うのだけど、YAPCのスポンサーに
なっていただけませんか?と伝えたあと、皆さんとても楽しそうな顔で「前向きに検討します!」と
言ってくれるのが本当にやっていて嬉しいというか楽しいというか、励みになる。実際に多くの会社さんが
迅速にスポンサードする旨の連絡をくれるのがとても嬉しい。

スポンサーといえば、今年から新たにスポンサードしてくださったWebではおなじみの会社さんが
何社もあり、これもとても嬉しかった。YAPCというのは本当に色んな人に支えられている。


今回はいくつも新しい試みがあって、例えばスカイアークシステムさんは「うちも北海道の企業だし、
遠方からの参加者支援やりましょう!」と、5人くらいなら旅費負担してあげるよと言っていただけたので
遠方からの参加者支援制度が出来たり、交流するきっかけとなる場所を設けたいという意図で例年特になにも
使っていなかったエリアにまともなコーヒーと電源を用意してスイーツエリアとして設置してみた
「もっと運営の負担少なくしたいし俺たちにも仕事ふってよ!」と、JPAの理事でもあるミクシィ
津久井さんや、ディー・エヌ・エーの山口さんが言ってくれて、懇親会の手配やTシャツやらストラップ
やらの手配、プロジェクターの手配から搬入までを手伝ってくれることに。

懇親会に関してはスピーカーだけでも無料にしたいと思っていて、こちらも同じくミクシィさんと
ディー・エヌ・エーさんとで協賛してくださることになり、なんと参加者全員無料となった。
これはJPAも負担はしているのだけどやはり参加費無料というのは参加者にも運営的にもよかった。
(人数のカウントとか集金とか、実際にやるのはかなり大変なため)

学生のチケットを無料に、というのを今年からやったのだけどそれは理事会で一発OKだった。
昨年の学生参加者が少なかったというのもあるけど、やはり若い世代に参加してもらわないと続いていかない
という共通認識はあるような気がする。さすがです。

新たにやった試みとして、個人的にやれて嬉しかったのは個人スポンサーという制度。
某会議まんまじゃねーかというツッコミはありそうですが、よいものは取り入れようというスタンスなので
気にしない!(しないで!) これは、そろそろチケット発売しようかねーと準備を進めていた7月下旬に
思い立ってYAPC運営事務局用のIRCで「個人スポンサー募集してみません?チケット販売システム今から改良
するのは大変だと思いますが、やりたいって何人か言ってくれてますし。牧さんさえよかったら!」と、システム
開発全般をまるっと丸投げしていた牧さんに言ったら快諾してくれたので実現したもの。何人か、ってのは実際には
二人くらいなんだけど、まぁそれは置いといて。で、結局すごい数の個人スポンサーが集まることになったのでした。

個人スポンサーへの感謝と、特典追加の裏話


チケットの販売と個人スポンサーの募集は同時だったのだけど、いざ開始してみると個人スポンサーの申し込みが
すごい勢いで伸びていくことに驚いた。最初は「30人くらい集まればいいですかねー」なんて話していたんだけど
1週間たたないくらいでそれも達成してしまい、嬉しくて自分も個人スポンサーになっていた。(勢いってのは怖い)

個人スポンサーは最初は、YAPC二日通し券&Tシャツ(買うと5000円)、個人スポンサーになったという名誉、だけ
の予定だったのだけど何かしらの特典をもう少し付けたいので予算使わせてください!と牧さんにお願いして特典の
アイテムを追加することにした。自分がもらって嬉しいものにしようと思っていたので色々考えた結果、ステッカーと
Tシャツもう1枚追加をすることに。

作るのはいいけどデザインどうしようかなーと考えて、今回で6回目だし過去のYAPC::Asiaのシンボルを何とか
活かしたいなあと思ってというか、俺の大好きな海賊戦隊ゴーカイジャーに出てくるゴーカイシルバーのゴールドモードが
好きなのでそれをインスパイアして、過去のロゴがドドドドドーンとついてるものにしようと決めた。
ゴーカイジャー自体が特撮35周年記念作品というのもあって「過去の全ての戦隊を召喚して戦う」っていうチート設定な
うえに、このゴーカイシルバーは戦隊の追加戦士厳選15人を一気の憑依して戦えるっていうすごいヤツ。これね。


で、過去のYAPCのロゴはtakesakoさんに協力してもらって全て集めて、YAPCのデザイン関連を全ておまかせしている
Design24 °Cekkunさんに手書きのイメージ図を添付してうまいことやってもらい素敵な仕上がりに。
実はロゴの配色を赤+白にしてもらったのだけど「白が細かすぎてプリントずれる可能性が高いかも、デザイン変えるか
失敗ある程度ある前提で多めに発注するっていう冒険する手もあります」と言われて、2秒悩んで「冒険しましょう!」
と返信したなーと今思い出した。出来上がりはこちら。写真で見ると色味が微妙だけど実際は綺麗な赤。素敵。



ステッカーはこれ。今回のロゴを大きく2つ。過去のも合わせたシンボルを計6つ。
下に大きくスペースあるように見えているのは白字で use strict と書いてある。




準備の仕上げと、顔の見える運営


牧さんと俺というタッグでやるYAPCも二度目。去年よりもずいぶんと勝手もわかってきて
イベント全般については俺が決めて、お金が関わる部分とサイトやシステムに関わるのは牧さんという
分担するべき部分と任せる部分が明確になっていたのでとてもスムーズに準備は進んだと思う。

今年から導入したいこともスムーズに決まったし、お金が絡む部分もすんなり決められたし
大きなトラブルがまったく無くて逆に不安になるくらい。

システムの部分では、最終的に参加者へ渡すタイムスケジュールはこういう形にしたいので募集の段階で
トークのジャンルや対象を聞いてね、とかそういう細かな部分の要求をしたりしたけれど、今年実現したい
ことを具体的に先回りして共有出来たのと、なぜそれが必要なのか多くを聞かず理解して実装してくれた
牧さんには本当に感謝してます。お互い様な部分あるからなんとも言えないけど。

で、去年の大きな反省として、運営と参加者の連絡手段を統一したいという思いがあって
(去年は時間の変更などのアナウンスを十分に出来ないということがあったため)
最初から「全てTwitterで統一しよう」とお互いに認識していて、特に #yapcasia というハッシュタグ
常に追うようにしていた。事前のアナウンスや、トークの募集についてなど、参加者にも運営にとっても
大事な情報をTwitterで積極的に流し、エゴサーチで拾った結果にも積極的に返信した。
これは結構、評判がよかったらしくて頑張った甲斐もあったなぁと思う。

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YAPC::Asia 2011 公式写真サイトより


過去最多のボランティアスタッフとFbグループ


ボランティアスタッフ無くしてYAPCの運営は成り立たないのだけど、今年はすごい数の応募があった。
基本的には応募順なのだけど、あまり多すぎてもお願いすることなくなるかも知れないというのもあり
40人になった時点で応募を締めきった。(実はこの後も色々な縁があり数人増えたのだけど)

で、さらに凄いなあと思ったのが、女性が多いのと非エンジニアが多い!
これはどういう理由でこうなったのかはわからないのだけど、去年のYAPCの運営を非エンジニアである
自分がやったことと多少関係あるのかなあと思いつつ、やっぱりエンジニア以外にも興味を持って
もらえて嬉しい。しかし、今となってもどうしてなのはか不明。真相は闇の中。

ボランティアスタッフは基本的に開催中のみ、運営が用意した手順を参考に各作業を手伝ってもらうという形なので
あまり事前に情報を共有するということは考えてなかった。しかし、開催を10日後に控えた10月4日に牧さんが
「そういやFacebookのグループ使ってスタッフの連絡用にしてみよっか。使い方わかんねえけど!」と思いつきで
作ったFbグループがとてもよく機能したなぁと今になって思う。スタッフ用のMLも作ってあるのだけど、ほとんどの
連絡をこのFbグループでするようになったくらいに重宝した。

Googleドキュメントのようにスプレッドシートを同時に編集出来たり、共有&編集したいといったニーズには合わない
気がするけれど、そこは使い分ければいい話なので今後も機会があればイベント運営用に積極的に使っていきたい。
Facebookマジすげえっす。

リアルタイムで返答がし合えるのと、共有したい情報をドキュメントとして残しておけるのと、グループ限定で
写真を共有しておけるってのがとても役に立つ。準備の進捗状況も運営だけではなくスタッフにも見えるし、そういった
観点からもボランティアスタッフからは評判がよかったし、ちょっとした相談もこのグループでどんどん解決出来た。
いよいよですねーなんて話しながらイベントへのテンションも皆あがっていったように思う。






そしていよいよYAPC::Asiaの本番へとなだれこんでいくわけです…!!!





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うおおおお!今年もやっぱり長くなりすぎた!
というわけで当日編に続きます! テヘペロ☆

画像で振り返る!二度目の #yapcasia の運営やってきた!(当日編)


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