無駄に長いです。


さて、わたしはスタートレックが好きだ。DVDを全て購入し、映画版はBD BOXを買った。
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SF全般が好きで、広義でいう特撮というものが好きだ。なんとか戦隊も好きだし、仮面ライダーも好きだ。ただ何となく自覚しているのは「元々強い」というか主人公に先天的に才能があるのは好きではないようだ。仮面ライダーでいうと最初から最後まで強い仮面ライダーカブトはイマイチだったし(スーツアクターの高岩さんがスーツを来てのお芝居というかアクションを演じるといった側面で1つの頂点に登りつめた作品であるとは個人的に思っているものの脚本はそんなに好きではないという但し書きはある)、戦隊でいうと徐々に過去が明らかになりメインキャストの努力・友情・勝利が描かれる侍戦隊シンケンジャーなんかは特に大好きだ。なので、人が頑張るとか葛藤があるとかそういった脚本が好きだ。

北海道の田舎に住んでいた自分がスター・トレックに初めて出会ったのは、おそらく深夜の海外ドラマ枠であっただろう。中学生になるまで自分の部屋にテレビは無かったし、中学生でテレビを自室に置けた時も親の監視下だったのであまり深夜の番組を定期的に見るということは出来なかったように思う。明確に「スター・トレックと出会った」といえるのは、高2の夏にホームステイをしたイギリスの家だ。マンチェスターに暮らすホストファミリーは、家の裏手に小川が流れる落ち着いた家に住んでいた。同年代の男の子に、小学生の娘さんがいた気がする。1週間ほど滞在させてもらい、マンチェスター・ユナイテッドのホームグラウンドであるスタジアムを見せてくれたり色々な観光地に連れていってくれたような覚えがあるけれど何と言っても衝撃的だったのは同年代の男の子の部屋だった。

海外にはトレッキーという「スター・トレックが大好きな人」という意味の言葉があるくらいにスター・トレックは熱狂的なファンがいたりする。ただ大好きなだけではなく、オタクというニュアンスも恐らく含まれている。そして、その男の子の部屋はまさにそれだった。部屋中を飛び交う宇宙船の模型はほとんどがスター・トレックに出てくる戦艦だった。何度か深夜のテレビで見ただけの作品をこれだけ愛している人がいるのかという気持ちと「こんな熱心なファンを持つ作品はどれだけ面白いのだろう?」という純粋な好奇心がわいた。今思えば、少年一人でそんなことは出来ないので親もかなり好きだったのではないかと思う。まったく関係ないけどイギリスの料理は本当にマズイ。ホストファミリーには悪いけど。

で、田舎の深夜放送なんてまったくアテにならないので興味はありつつも数年経ち、東京で働き始めた頃(2002年くらい?)にTNGというシリーズのDVDが発売された。ここで一応まとめておくと、スタートレックは複数のシリーズがあって、放送日順でいうとこうだ。
・TOS 宇宙大作戦 Star Trek(The Original Series)
・TNG 新スタートレック、新宇宙大作戦 Star Trek: The Next Generation
・DS9 スタートレック:ディープ・スペース・ナイン Star Trek: Deep Space Nine
・VOY スタートレック:ヴォイジャー Star Trek: Voyager
・ENT スタートレック:エンタープライズ Enterprise

全てのシリーズがシーズンが複数に分かれていてそれぞれDVDとして販売されている。通常版だ豪華版だ限定セットだピカード厳選集だと、それはそれはパラマウントさんには貢献してきた。


DVD全部持ってるって書いたけど実はTOSは見ていない。
最近公開されたスター・トレック イントゥ・ダークネスはTOSのリメイクというか多次元を描いた作品であるといえる。多次元とは「あの時ああしていれば違った世界があったかも知れない」というもので、SFでよくあるタイムパラドックスというやつだ。未来の自分や過去の自分と出会ったしまうと宇宙の法則が乱れて宇宙は爆発みんな死亡だーなんて言われているけど実際はそうならないらしい。
バック・トゥ・ザ・フューチャーでマーティーが自分の親に会ったりするけど厳密にはあれもアウトだよなぁ。それもどうでもいいか。

で、今作のスター・トレック イントゥ・ダークネスは前作であるJ.Jエイブラムスがメガホンを撮った新生映画版スター・トレックの第二作といったところ。TOSとは違った出会い方をしたカークとスポック。TOSとは成り立ちが違っている惑星連邦。そういうのが舞台になっており、うまいこと現代風にアレンジされている。スター・トレックは膨大なエピソードがあってコアなファンじゃないと楽しめない気がするけど実際はそうでもなくて「へぇそういうカンジなのね。トンガリ耳はなんとなく知ってるわ」くらいですんなり世界観に入っていけると思われる。観ていくとTOSの世界の延長にいる老スポックと、TOS以前の段階で世界が変わってしまったほうの若スポック(映画ではこっちが主人公)とがカークと対立し理解し敵を倒す。そういう話。


で、今作。
基本的にスター・トレックの世界観というのは惑星探査のために宇宙を旅するというもので軍事目的ではない。だが、武力でしかコミュニケーションを取れない種族とも渡り合っていかないといけないからしょうがなく武力も保持していますよーというのが一応の建前だけど惑星連邦は軍隊そのものなので色々ややこしい。その時には地球にはもうお金という貨幣制度が無かったり病気は全て治るものであったりするのだけどじゃあ何のために人は生きるのかみたいなところで「やっぱ出会いっしょ」みたいな未知との遭遇をしたい人達が惑星連邦に入っちゃうわけ。たぶん。(中にはピカード兄のように地球でワイン作ってる人もいる)

んで、歴代の艦長たちが乗るのはU.S.Sエンタープライズという名前の宇宙船。その時々の最新鋭の技術を持って造られる惑星連邦が誇るエース艦だ。これに乗るのは当然超優秀な指揮官。それが今作だとカークってことなんだけど、個人的にはピカードが好き。人間味に溢れ、弱さを認め、部下想いで
それでも凛とした指揮官たるものという姿勢があってとてもカッコイイ。スター・トレック全体を通じてピカードが一番好きなキャラクターだし尊敬している。

なんだっけ。ああ、映画。

今回の敵は二人いて、一人は提督。元はといえば味方なはずの人が戦争を起こしたいから他国に仕掛けるために超強くて頭いい昔の人を冷凍保存から目覚めさせて利用しちゃお☆ってかんじで企てた人。これがENTの最終話目前で(というか実質あれが最終話だと思ってるけど)人類なんて全部殺してやるわーっていう悪い人の役をやっていた俳優さんだったから「ああ、いい役もらったのかー」なんて思ってた。(スター・トレックのスタッフは昔の作品に出た人を登場させることがよくある)
でも少し話が進むと普通に悪い人でなんだか安心。でも結構それはそれで正義だよねっていう役。

今回の敵のもう一人。目覚めさせられた人はじつは「カーン」って人で、多分これ昔の映画であった「カーンの逆襲」の「カーン」なんだよね?で、この役が、ベネディクト・カンバーバッチよ。彼が今回は物凄く大当たりなキャスティング。ストーリー的にとか演技がーとかじゃなくて宣伝効果バツグンだった気がする。やっぱりスター・トレックってさっきも書いたようにスターウォーズ未満なちょっとマニア受けしてるメジャーになりきれないSFモノっていう扱いになってると体感しているので、この配役のおかげで随分とメディアに取り上げられた気がする。前作見てなくてもOKとは言えないけど今作から初めて見たって人はどういう感想を持つだろうか。気になる。

主役たちはというと、前回の映画のカークはわりとしょうもなくて、最後のクライマックスになるブラックホールからの脱出は「いやそもそも近づきすぎてたしそもそも攻撃する必要なかったよね?」という自ら招いた危機をドヤ顔で「ワープコア全捨て!ナウ!ナウ!ナウ!」とか言ってて「何言ってんだお前?」ってカンジがあったけど今作は自分の身を呈して船を救うシーンは結構よかった。「何をすべきかではなく、今出来ることはわかる」というニュアンスのことを言うシーンはカッコイイ。

スポックはなんかズルい。「ニューバルカンに通信をとれ」って言った時点で老スポックに応援でも頼むのかと思ったけどまさか敵の情報まるごと聞いちゃうなんてね。老スポックもいいキャラにしすぎじゃないの。宣伝で都内にある掲示物だけ見てると「ザッカリー・クイントちょっと老けた?」って思ったけど映画ではそんなこともなかった。全力疾走しまくってる時は若さ溢れてた。
(余談だけどバルカン人は地球人よりも身体能力がズバ抜けているっていう説明抜けてるのが気になる)



で、感想のまとめとしては「TOS見てから出直します」ってカンジだった。たぶんそうしたらもっと理解できる部分が多いだろうなって雰囲気。Huluで配信してるから見ようっと。

スター・トレック [Blu-ray]
クリス・パイン
パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
2013-07-19




ちなみにスター・トレックで好きなエピソードは超時空惑星カターンです。